AWFCJ第5回シンポジウム

開催日時 2020年9月12日(土)14:00〜17:00
開催方法 WEB(ZOOM)によりミニスタジオと参加者を結ぶオンライン開催
参加者数 50人程度最大100人(参加は事前受付:9月10日迄)
参加費 無料
問合せ・参加申込み E-mail:office@awfc.jpまで

第1部 生産農場からの報告

  • 黒富士農場
  • 秋川牧園
  • 氏本農園
  • 中津ミート(海老名畜産)
  • なかほら牧場
  • 白州郷牧場
  • 会田共同養鶏組合
  • ランチョ・エルパソ牧場
  • 磯沼ミルクファーム
  • 吉実園
  • 斉藤牧場

報告内容

  

  1. 農場紹介及び昨今の状況(コロナ、家畜伝染病の影響など)
  2. AWへの取組みが感染症対策にどのように役立っているか?
  3. 今後の取組み(展望・目標)及びAWFCJに期待すること

第2部 セッション(ディスカッション)

  • 報告者(生産農場)及び参加者によるセッション
    「大規模感染症時代のAW食品マーケットとAWFCJができること」
  • 食品事業者からの発言
     
  • 研究者・専門家からの発言
  • 獣医からの発言
  • 消費者及びその他の個人会員からの発言

質疑応答

みなさまのご質問にお答えできる時間を設けております。

「飼養衛生管理基準」(案)についての要望書

              

アニマルウェルフェアフードコミュニティジャパン

                           

代表 矢崎栄司

以下の基準案の削除・見直しを要望します。

  • 「牛、水牛、鹿、めん羊、山羊」及び「豚、いのしし」の同基準(案)
    「大臣指定地域に指定された場合の放牧場、パドック等における舎外飼養を中止」(Ⅲ-26、Ⅲ-28)の削除
  • 放牧制限の準備(I-9)の削除
  • 愛玩動物の飼養禁止(I -11)の見直し(「使役動物の除外」を追記)

私たちは「家畜(動物)は感受性のある生命存在でありストレスによって病原菌に対する免疫力を失い、感染して病気になる。それ故飼育者は家畜をストレスから解放し、行動要求が満たされた健康的で福祉レベルの高い生活をおくれるように飼育する責任があり、流通業、食品加工業、レストラン等の飲食業に従事する人たち、研究者・専門家、最終消費者である多様な人々がアニマルウェルフェアを重視するライフスタイルを目指して生産活動と生活活動を結びつけるフードチェーン形成が必要」と考えており、会員個々が主体的にその実現に向けて活動しています。

そのなかで放牧飼育はアニマルウェルフェアの「5つの自由」を実現できる重要な一つの方法と考えます。放牧することで動物が太陽のもとに伸び伸びと運動し、行動要求が満たされストレスから解放されて健全に育ち、感染症にかからない、かかりにくい高い免疫力を持つことを、アニマルウェルフェア畜産を実践してきた放牧農場生産者は経験知として実感しています。また、食品加工・流通業者や飲食業者、研究者・専門家、購入消費する消費者は多くの人たちがアニマルウェルフェアに適う放牧飼育から生み出される畜産物を求めていることを知っており日々の活動から多くの知見を得ています。

以下、当会会員の率直な意見を記載いたします。

<生産者>

  • 家畜にとって望ましいのは屋外飼養を通して家畜伝染病に対する免疫力を獲得すること。動物とウイルスは共存すべき存在と考え、免疫力を含めた耐病性を高める適切な放牧飼育は許容されるべき。
  • ウイルス性疾病は空間的・距離的な自然防御により野生鳥獣からの感染は非常に少ないと考えられている。
  • 豚熱発生地域ではワクチン接種以降豚熱は発生しておらず、屋外での飼養中止による家畜への負荷を増やす伝染病感染対策の有効性に疑問がある。
  • 放牧制限には生産者目線・農業の視点が欠けている。
  • 放牧に社会の関心が集まっており、畜産の未来の可能性として若者の養豚業への参入を促進している。

<専門家・研究者>

  • 農林水産省「養豚農業の振興に関する基本方針のポイント」では銘柄の一つの特徴として放牧を位置付け、養豚振興の一手法として確立している。
  • 家畜のウイルス感染は舎飼養豚場で多発しており、舎飼養豚へのアニマルウェルフェア飼養管理改善を政策的に優先すべき。
  • ワクチン接種の現状では舎飼養豚場と放牧養豚場の感染リスク可能性での区別はできない。
  • 放牧養豚についての科学的知見(疫学的な研究成果)が少ない段階では経験知にもとづいた対策しかない。
  • 基準案中の放牧制限と密飼いの防止は矛盾する。
  • 遊休農地や未整備の山裾の森林への放牧で豊富な野草を飼料とすることができ、家畜を環境管理動物としても活用できる。温暖多湿な日本は草の成長が早く1ha当たり年間25トンの生草収穫が可能。

<加工・流通・飲食業>

  • 消費者が望む安全安心な畜産物の供給に取り組む生産者の活動を妨げ、消費者の選ぶ権利を阻害、離農者も増やす。
  • 世界の潮流であるアニマルウェルフェアの取組が衰退し、安価な外国産畜産物に対抗できる放牧・アニマルウェルフェア畜産物の可能性を妨げる。
  • 農林水産省は事前に全国各地で十分な意見陳述の場を確保する責任がある。

<消費者>

  • 放牧制限により家畜のストレスが増加して耐病性が低下した際に薬剤に依存した疾病予防に陥ると、消費者に家畜飼育は過剰な殺菌や消毒が必要と印象づける恐れもあり本末転倒。
  • 消費者には家畜が動物らしく生きる放牧飼育を選択する権利がある。
  • 放牧と感染拡大との因果関係については放牧飼育農場を含めた議論を経て慎重に検討されるべき。
  • 動物福祉と倫理的消費への関心が広がり放牧に大きな価値を感じている人も多く、放牧制限によって消費者の選択肢が海外に向く。
  • 「愛玩動物の飼養禁止」に使役動物は含めず、共通感染症の観点から畜種により飼養できない動物を提示すべき。

私たちはアニマルウェルフェアに適う畜産方式の一つとして放牧飼育の研究を進めていきたいと考えています。農林水産省においても日本型畜産の未来像を描く試みとして是非ともご協力いただければと存じます。

<開催趣旨>

 家畜の福祉(ファームアニマルウェルフェア)とは畜産動物である家畜が生まれてから最終的な死を迎えるまでの生涯(飼育過程)において、ストレスから自由で、行動要求が満たされた健康的な生活ができる状態にあるとともに、それによって人も家畜から癒しを受けるなど、家畜と人が相互に満ち足りた生活を与え合って「人も家畜も満たされて生きる」ことを意味します。

アニマルウェルフェア畜産(家畜福祉畜産)は、家畜を行動要求満足度の高い生活状態で飼育する生産システムであり、人も家畜から安全で質の高いウェルフェア食品(Welfare Food)と癒し(Welfare Care Service)をも与えられる、人と家畜とが相互依存するウェルフェア共生システムです。

 欧米などの畜産先進国は、家畜の行動の自由を閉じ込め、生産性と効率性の向上を目的としてきた工場的畜産からアニマルウェルフェア畜産への転換をすすめており、世界動物保健機関(OIE)も2005年から世界家畜福祉基準を策定し、グローバル食品企業もアニマルウェルフェア食品の開発・流通に舵を切っています。

 日本でも、2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックの選手村等でのアニマルウェルフェア畜産品調達などもあってアニマルウェルフェアが注目されており、アニマルウェルフェアに関心が高まっています。

 一方、国内の養豚場ではCSF(豚コレラ)感染が拡大しており、その感染機序(経路)が判明せず、各地の豚飼育現場には深刻な戸惑いが拡がっています。家畜保健衛生所を通した養豚場への行政指導では、豚を野外動物や部外者と接触させないこととしていますが、CSF陽性反応の豚が一頭でも検出された養豚場では家畜伝染病予防法に基づき全頭殺処分となります。このような状況下で、多くの放牧養豚経営者も感染していない豚まで殺処分される事態を避けたいというアニマルウェルフェア的判断に立って、通常ではアニマルウェルフェアに反すると見なされる閉鎖型豚舎に閉じ込めた飼育をせざるを得ない状況に置かれ、ワクチン接種のジレンマにも悩まされています。また、流通・小売・飲食業者の現場でも対応を迫られ、消費者の健康・安全志向から畜産品への忌避につながりかねない問題ともなっています。

 養豚におけるCSF、ASF(アフリカ豚コレラ)と同様に、養鶏と鳥インフルエンザ、養牛(乳・肉牛)と口蹄疫等々の家畜伝染病は畜種を超えて共通する畜産の大きな問題です。この機会に、今日的トピックとしてCSFを取り上げながら、アニマルウェルフェアと家畜伝染病対策の問題について生産、研究、政、流通、消費の各分野の関係者が集まって情報を共有し、AWFCJとしての対応を議論することは健全な畜産物フードチェーン(生産・流通・消費の畜産物マーケット)維持にとって喫緊の取組と思います。
 なお、このワークショップはアニマルウェルフェアフードコミュニティ・ジャパン(AWFCJ)が主催するAW(アニマルウェルフェア)大学の講座の一環として開催します。

<主催>

アニマルウェルフェアフードコミュニティ・ジャパン(AWFCJ)

<開催日時>

2020年2月15日(土) 13:00〜17:00
入場無料 於:麻布大学

<会場>

麻布大学 獣医学部棟1階119/120会議室
  神奈川県相模原市中央区淵野辺1-17-71

入場無料 2/15(土) 13:00~17:00 於:麻布大学

主 催:アニマルウェルフェアフードコミュニティ・ジャパン(AWFCJ)
日 時:2020年2月15日(土)13:00〜17:00(開場12:30)
会 場:麻布大学 獣医学部棟1階119/120会議室
    神奈川県相模原市中央区淵野辺1-17-7
最寄駅:JR横浜線「矢部駅」から徒歩4分

[プログラム]

開場:12:30
開演:13:00
 司会・進行:カバリヤ上原まほ、蔦浩子、西村知子

開会:AWFCJ代表(矢崎栄司)
座長解題:大木茂(麻布大学教授・AWFCJ監事)

第1部 生産及び流通・消費現場の現状

<報告1>
生産現場(養豚農場)からの報告  13:20〜13:40
 氏本長一(あやべ吉水自然農園代表、放牧豚飼育、AWFCJ監事)
<報告2>
食品流通・消費の現場からの報告  13:40〜14:00
 風間与司治(東都生活協同組合理事長、AWFCJ会員)

第2部 CSFの現状と対策
<講演1>
行政によるCSF感染状況と対策
 古庄宏忠(農林水産省 消費・安全局 動物衛生課家畜防疫対策室課長補佐 病原体管理班、獣医師)
<講演2>
家畜獣医師によるCSF感染と生産農場の対応
 大井宗孝(有限会社豊浦獣医科クリニック特別顧問、一般社団法人日本養豚開業獣医師協会理事)
<講演3>
家畜伝染病とアニマルウェルフェア・放牧養豚
 山下哲生(特定非営利活動法人日本放牧養豚研究会代表、黒豚振興エージェンシー・信州BBファーム代表、AWFCJ会員)

休憩 15:30〜15:40

第3部 ディスカッション
報告・講演者及び参加者とのディスカッション
コーディネーター:大木茂

閉会:AWFCJ事務局長(池嶋丈児)

参加費:無料

ワークショップ閉会後、麻布大学生協食堂にて交流会(新年会、会費4,000円程度)を開きます。こちらもご参加ください。

詳細PDF

AWライフスタイルマスター養成講座受講生募集
―AWライフスタイル=家畜福祉生活
 講座では、AWの考え方や飼育方法、生産・流通・消費の実態とそれぞれの現場でのAW評価方法、制度、世界の動向などをより幅広く専門的に学び、それぞれの生活でAWライフスタイルを実践する人材を育成するとともに、AW研究及びAWライフスタイルチェーン構築に向けた活動を主体的に行うリーダーの養成を目指します。
 AW大学はAWFC会員に向けた講座ですが、FAWに関心を持つ多様な分野・カテゴリーの人々の受講を歓迎します。

開講期間 2019年7月〜11月の間で6回
受講料 会員は無料 他諸費用
非会員の場合は各回1万円 他諸費用
主催 アニマルウェルフェアフードコミュニティジャパン
AWFCJapan